前回のおさらい
前回はメールやPDFから読み取った情報をスプレッドシートに転記しました。
GASでスプレッドシートをひらいて、シートを指定して、範囲(セル)を指定して請求月、税抜請求額、税込請求額を転記しました。
メールやPDFをから読み取った情報をスプレッドシートに転記するためにreplaceメソッドを使って修正しました。
const date = invoiceDate.replace('分', '')
const taxNotIncludedInt = taxNotIncluded.replace('税抜請求額 ', '').replace('円', '')
const taxIncludedInt = taxIncluded.replace('税込請求額 ', '').replace('円', '')
console.log(date, taxNotIncludedInt, taxIncludedInt)
スプレッドシート→シート→範囲(セル)という流れでオブジェクトをつくりました。
const spreadSheetApp = SpreadsheetApp // スプレッドシートアプリ
const spreadSheet = spreadSheetApp.openById('スプレッドシートIDが入ります') // スプレッドシート
const sheet = spreadSheet.getSheetByName('請求額') // シート
const row = sheet.getLastRow() + 1 // セルの行を指定
const dateRange = sheet.getRange(row, 1) // 日付を記入するセルを指定
const notIncludedRange = sheet.getRange(row, 2) // 税抜請求額を記入するセルを指定
const includedRange = sheet.getRange(row, 3) // 税込請求額を記入するセルを指定
範囲(セル)に情報を転記しました。
// 日付を記入する
dateRange.setValue(date)
// 税抜請求額を記入する
notIncludedRange.setValue(taxNotIncludedInt)
// 税込請求額を記入する
includedRange.setValue(taxIncludedInt)
今回は請求書メールをGoogle Apps Scriptから既読にします。
請求書メールの条件のひとつに「未読」があるからです。
赤字が検索条件
const searchedMail = gmail.search('from:株式会社 インボイス送信元 subject: 【請求書】送付のご案内 is:unread')
もし「未読」のままですとプログラムを実行するたびにチャットツールに通知がとんだり、スプレッドシートへの転記が発生します。
ですので既読にするんです。
メールを既読にする
searchGmail関数全体
const searchGmail = () => {
const gmail = GmailApp
const searchedMail = gmail.search('from:株式会社 インボイス送信元 subject: 【請求書】送付のご案内 is:unread')
const messages = searchedMail.map(thread => {
return thread.getMessages()
})
const message = messages[0][0]
// 本文から税抜請求額と税込請求額を取得
const messageBody = message.getPlainBody()
const taxNotIncluded = messageBody.match(/税抜請求額.*$/m)[0]
const taxIncluded = messageBody.match(/税込請求額.*$/m)[0]
// 添付ファイルの取得とドライブへの保存
const attachments = message.getAttachments()
const drive = DriveApp
const folder = drive.getFolderById('フォルダIDが入ります')
const invoiceFile = folder.createFile(attachments[0])
// チャット通知用メッセージの材料を集める
const fromName = message.getFrom()
const companyName = fromName.match(/"([^"]*)"/)[1]
const invoiceUrl = invoiceFile.getDownloadUrl()
// PDFからOCRでテキストを取り出す
const document = Drive.Files.copy({ title: 'テスト' }, invoiceFile.getId(), { ocr: true })
const documentApp = DocumentApp
const documentFile = documentApp.openById(document.id)
const documentBody = documentFile.getBody()
const text = documentBody.getText()
const invoiceDate = text.match(/(\d{4}年\d{1,2}月分)/)[1]
invoiceFile.setName(`${invoiceDate} ${companyName} 請求書`)
// 通知用のメッセージをつくる ※位置を上から移動
const chatMessage = `${companyName}の${invoiceDate}請求書が届きました。\n${taxNotIncluded} ${taxIncluded}\n以下のURLからダウンロードしてください。\n${invoiceUrl}`
// 不要なGoogleドキュメントファイルを削除する
const removingFile = drive.getFileById(document.id)
removingFile.setTrashed(true)
sendChatwork(chatMessage)
sendSlack(chatMessage)
// スプレッドシートに転記する
insertBillingAcount(invoiceDate, taxNotIncluded, taxIncluded)
}
メールを既読にするにはmarkReadメソッドを使います。スレッドまたはメッセージオブジェクトのメソッドです。
今回はメッセージオブジェクトに適用します。
コードの7行目にメッセージオブジェクトがありますので、
const message = messages[0][0]
この行の下に書きます。
const message = messages[0][0]
message.markRead()
実行すると既読になります。
本当に既読になったのか確かめるためにもう一度実行してみます。既読になっていればsearchメソッドで検索ができず、エラーが発生するはずです。
実行結果

成功ですね、と言いたいところですが、毎度プログラムでエラーが起きて強制終了すると困ってしまいます。たとえば、このプログラムをGASのトリガー機能を使って毎日自動実行すると30日のうちの29日はエラーが起きて強制終了することになります。ほぼ地獄です。
なので、検索条件にひっかかるメールがなければ以降の処理をしないようにしてしまいましょう。
検索条件にかかるメールがなければ処理を抜ける
3行目のコードの下にこのように書きます。
const searchedMail = gmail.search('from:株式会社 インボイス送信元 subject: 【請求書】送付のご案内 is:unread')
if (searchedMail.length === 0) return // 追加したコード
これでもう一度実行してみましょう。
実行結果

さっきはエラーが出て強制終了しましたが、今回はエラーではなくログに何も出力されていません。
if文の意味
if (searchedMail.length === 0) return
このコードはsearchメソッドの返り値の入った変数searchedMail(配列)に入っている要素が0だったときにreturnで処理を抜けるという意味です。
searchedMail変数に入っている要素が0というのは、searchメソッドで何も取得できなかった、ということです。
さて、ここで考えたいのが、他にもエラーになるような処理はありませんか?ということです。
他にもエラーになりそうな処理があるのでは?
実際のところ、ここまで書いてきたコードはだいぶ都合の良い条件のもとで成立しています。
つまり、
- 検索条件に合致するメールがある ← これはif文で解決しました
- メールの本文に税抜請求額、税込請求額が記載されている
- メールには添付ファイルがある
- Fromの名称は会社名である
- 請求書PDFには請求月が記載されている
- slackAPI、chatworkAPIへのリクエストはつねに通る
といったような条件のもとで成立しているんですね。

そんなに都合いいわけないでしょ!
訴えてやる!
その通り。そんなに都合がいいわけがありません。
ですので、それぞれどんな例外が発生するのかを考えて、回避する処理を書いたほうがいいんですよ。
が、それはGASとは別の話になってしまうのでここでは書きません。頭の片隅に入れておいていただくといいです。
次回はGoogle Apps Scriptのトリガー機能を利用して、このプログラムが一日一回実行されるようにします。
来週もまた見てくれよな!?
